学園長は孫には甘かった。
「何でもおねだりしなさい。爺が買ってあげる」
「じゃあさ。学園を一つ頂戴」
「いいとも。十二の学園を経営する私には学園の一つぐらいお安い御用だ。で、欲しい学園はあるのかい?」
「ネダラ・レダ学園」
「ほう、女子高か。いいぞ。好きにしなさい」
「やった!」
孫はさっそく女子高の制服をビキニアーマーに変更させた。
孫は登校してくるビキニアーマー女子高生の大群を見て満足した。「やはりビキニアーマーっていいね」
「大変です、お坊ちゃま」と校長が慌てて駆けてきた。
「なんだ校長」
「全員受け付けに直行して退学届を出しています」
(遠野秋彦・作 ©2022 TOHNO, Akihiko)